スノーボードの選び方 ロッカーorキャンバー
少し前までは、スノーボードの構造はほとんどがキャンバーを採用しており、板を選ぶときにキャンバーかロッカーかを気にする必要はありませんでした。
しかし、ここ最近のロッカーブームで、各ブランドが様々なロッカーボードを発売しており、どれを選んでいいのか分かりにくくなっています。それぞれの構造のメリット、デメリットをまとめてみましたので、板選びの際の参考にして下さい。
キャンバー
ボードのセンター部分が反り返った従来の定番の構造。3年くらい前の板ならほとんどがキャンバーボードです。床に置くと板のセンターが持ち上がります。
メリット
ターンの初めからエッジが入る。
力強くエッジを利かせたカービングができる。
高速安定性が高い。
オーリーで高さが出しやすい。
レスポンスがクイック。
デメリット
初心者だと逆エッジしやすい。
シビアなボードコントロールが必要。
プレスがやりにくい。
こんな人におすすめです。
ハイスピードでカービングをしたい人。切れたターンをしたい人。
パイプやキッカーでハイパフォーマンスなトリックをしたい人。
ノーマルロッカー(V-ロッカーなどの一般的なロッカー)
ボードの全体がV字型やU字型になっているロッカーボード。有効エッジが短く雪と接する部分が点に近いので、逆エッジしにくいのが特徴です。また、エッジを噛ませないターンは簡単にできます。パウダーでの浮力も高い形状です。BURTONのV-ROCKER、EZ Vはこのタイプのロッカーです。
メリット
逆エッジしにくい。
パウダーでの浮力が高い。
ルーズなフィーリングで楽に取りまわせる。
ボードの形状を活かしてプレスが簡単にできる。
デメリット
エッジを噛ませたターンがやりにくい。特に雪が硬いと顕著にこの欠点がでる。
オーリーで高さが出しにくい。
高速安定性に欠ける。
こんな人におすすめです。
グラトリが一番メインの人。引っ掛かりなくジブにトライしたい人。
とにかくルーズなライディングフィールを楽しみたい人。
フラットロッカー(スタンス間はフラットで先端がロッカー構造)
スタンス間がフラットなので、ノーマルロッカーよりも踏み込んだ時はエッジングしやすいです。フラットなのでアイテム上で安定し、ジブにも向いています。ノーマルロッカーとよく似ていますが、こちらの方がルーズさは控えめです。パウダーでの操作性も高いのも特徴です。K2のJIB ROCKER、ALL TERRAIN ROCKERはこのタイプのロッカーです。
メリット
逆エッジしにくい。
パウダーでの浮力が高い。
アイテム上で安定する。
ボードの形状を活かしてプレスが簡単にできる。
デメリット
特にターンの開始時にエッジを噛ませたターンがやりにくい。
オーリーで高さがやや出しにくい。
高速安定性にやや欠ける。
こんな人におすすめです。
ジブが一番メインの人。引っ掛かりなくグラトリにトライしたい人。
ルーズなライディングフィールを楽しみたい人。
フラット(ロッカーでもキャンバーでもない形状)
ロッカーでもキャンバーでもないフラットな形状で、ロッカーの特徴とキャンバーの特徴を併せ持ちます。乗り味はキャンバーにかなり近いです。試乗したときには、引っ掛かりのないキャンバーボードだと思いました。オールラウンドに楽しめる形状です。K2のFLAT LINEはここに属します。
メリット
逆エッジしにくい。
キャンバーよりもパウダーでの浮力が高い。
アイテム上で安定する。
踏み込めばキャンバーに近いしっかりとしたエッジングができる。
デメリット
キャンバーほどオーリーの高さは出しにくい。
ロッカーほどパウダーでの浮力はない。
荒れたバーンだとキャンバーよりもボードがバタつく。
こんな人におすすめです。
キャンバーよりルーズに乗りたい人。キャンバーに近いしっかりとしたエッジングをしたい人。
ジブも引っかかりなく乗りたい人。
ダブルキャンバー+ロッカー
ボードのセンターにロッカーがあり、両足の下にそれぞれキャンバーがあるハイブリッド構造です。ロッカーとキャンバーの長所を併せ持っており、ロッカーのようなルーズさとパウダーでの浮力を持ちながら、キャンバーに近いエッジングとオーリーでの高さ、レスポンスの良さがあります。BURTONのFLYING Vがここに属す形状です。実際に試乗しましたが、ロッカーみたいに乗れるし、踏み込めばキャンバーみたいに操作できるしで、すごく調子のいい板でした。
メリット
ロッカーのような取り回しの良さがある。
ロッカーがあるのでパウダーでの浮力が高い。
踏み込めばキャンバーに近いしっかりとしたエッジングができる。
デメリット
キャンバーほどオーリーの高さは出しにくい。
キャンバーほどクイックなレスポンスはない。
こんな人におすすめです。
ロッカーのようにルーズに遊びたい人。キャンバーに近いしっかりとしたエッジングもしたい人。
パウダーでの浮力も欲しい人。
パウダー向けのロッカー
ノーズ側はきつめのロッカーにし、テール側はキャンバーかフラットにした形状。パウダーで最大限の浮力を得られるように設計されている。セットバックが多めに取られているので、後ろ足荷重にしなくてもノーズが刺さりにくいのも特徴。一方でスイッチライディングやパークライディングにはかなり不向き。私はパークにも入りますが、パウダーボードではキッカーを飛ぶくらいにしてジブは絶対しないようにしています。どうしてもやりたいときは板を替えます。
メリット
パウダーでの抜群の浮力。
パウダーでの抜群の操作性。
パウダーでも常に後ろ足荷重にする必要がなく、前足で操作ができる。
デメリット
オーリーで高さが出しにくい。
スイッチしにくい。
ジブやグラトリは不向き。
こんな人におすすめです。
パウダーが大好きな人。スイッチで滑らない人。
パークには入らない人。
まとめ
パウダー向けのロッカーは別として、以上の形状をまとめるとこんな感じです。
ノーマルロッカー > フラットロッカー > フラット > ダブルキャンバー+ロッカー > キャンバールーズ しっかりしたターン
それぞれ、長所と短所があるので自分のライディングスタイルにあった形状を選びましょう。こんなにたくさんの形状から選べるというのは幸せな時代になりました。
